暇つぶしのお供に。

暇な時書きます。

渡り廊下掃除は共産主義の具現化である。

私の高校の先生に面白い先生がいた。

私達の掃除の当番は「渡り廊下の掃き掃除」だった。正直に言ってハズレだ。しぶしぶ掃除をしていると、渡り廊下の監督の先生がニコニコしながら私に向かって話し始めた。



「この掃除ってさ、共産主義だよね笑」




渡り廊下掃除は男女二人づつの四人グループで掃除をする。男子と女子に別れて、渡り廊下の端っこと端っこに別れて中心に向かって掃き掃除をするのだ、その後男子と女子が会えば掃除終了となる。

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一見すると、1度別れた男女二人が同じ目標に向かって進んで再び巡り会うと言う何ともロマンチックな掃除のように感じるが、1つ大きな欠点があるのだ。

普通だったら、早く掃除を終わらせるために頑張って掃除をするのが定石だ。が、2人組の女子は掃除をしなかった。そして男子は一気に掃除をしたそうだ。そして女子側にかなり近い所で男女が巡り会って、掃除が終了したのだ。

つまり、女子は働かないで富を得たのである。

これは社会主義パラドックスであり、「働かない」と儲からないが、逆に「働かない」事で楽に儲けを得たのだ。これがこの掃除方法の欠点なのだ!

と、先生は言い張っていた。私は面白くなってその先生とソ連が崩壊した理由だとか、掃除は共産主義の具現化である、などを話しながら掃除を終わらせた。そしてその先生は最後に私にこう告げた。

「んー、じゃあ君ちりとりやってね。よろしく。」




そんなところです。