「注射」
今週のお題「告白します」
私の告白は「注射がものすごく苦手」ということである。小学4年生までは本当に泣いていた。もちろんこのウイルスが蔓延している社会では、注射をする機会が増えて私にも「注射免疫」なるものが身についたが、いかんせん注射は苦手である。
そもそも注射の針という「無機物的」なものを人体という「有機物的」なものに入れるというだけで気持ちが悪いと感じるのは私だけだろうか。
先日どうもお腹の調子が悪く、薬を飲んでも治らないため病院に行った。
そこで医師から驚愕の事実を口にする。
「んー原因分からないから、一応採血しましょう。」
「は?」
なにか冷たいものが背中を這う。どう考えてもおかしい。きっとあの医者はブラックジャックみたいに医師免許をもっていなくて、私の症状が分からないというだけで採血をさせようとしているのだ。そんな頭の悪いことを考えながらベットに横たわる。
「力抜いてくださーい、リラックスしてー」
おっと、どうやら緊張して無意識に力が入っていたようだ。余裕の表情を全力で浮かべて看護師の方を見上げると相当力が入っていたらしく、しかめた様な顔になってしまった。
「怖いなら目を閉じても大丈夫ですよ」
その手があったか。
明らかに力が入って、顔をしかめながら、目を閉じている私に容赦なく針が刺さる。初めは刺激的な痛みを感じたのだが、私が慣れたのかまたは看護師さんが上手だったのか痛みはすぐに引いた。
自分の腕に針が刺さっている絶望を感じながら、地獄のような20秒が終わった。
結果は超絶健康。だろうな。
最近コロナに対抗するワクチンが完成したらしい。きっとワクチンを摂取する事を強要される社会になっていそうなので、私はまた針を刺しに行くのだろう。
すこし血が滲んだ絆創膏を抑えながら震えてその時を待つ。
そんなところです。
ps:だれかワクチンの錠剤版作ってくれ。まじで。